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夜になっても遊びつづけろ

ルポルタージュ-追悼記事- 3巻

 

ルポルタージュ‐追悼記事‐(3) (モーニング KC)

ルポルタージュ‐追悼記事‐(3) (モーニング KC)

 

ルポルタージュ 3巻、完結です。

 

売野機子さんはとっても好きな作家さんなんですが、うーん。作家さんご本人も気にされていたっぽかったけど、タイミング的に今年は、「無敵の人」のテロ事件みたいのが続けてあって。登戸の通り魔事件、京アニの放火事件。京アニの事件については、被害者の実名報道の是非で話題になったのも記憶に新しく。

追悼記事って名目で被害者のプライベートまで丸裸にするルポルタージュ連載を新聞社が仮にやったら、滅茶苦茶に炎上するだろうなぁ…。という感想がフィクションながら正直最初に頭に浮かんだ。被害者一人ひとりに人生があって、それを伝えて、知ってもらったり想像してもらい、追悼するため、という理屈になるのでしょうし、作品の中ではそれが遺族や犯人に対し実際そのように役立てられているんだけど。まあ実際やだよね。

あと大量殺人犯の「無敵の人」をどう描くかっていうのがこの作品の重要なポイントだと思うんだけど、これも丁寧さに欠ける気がしてイマイチだった。ステロタイプだし、殺人犯がけっきょく一番救われている気がして。

聖さんと絵野沢ちゃんはかわいくて好き。