suisei in my head

夜になっても遊びつづけろ

きみを死なせないための物語 6巻

 

ネタバレ感想

 

またおもしろくなってきたー!

ロケットエンジンは、地球に帰還するためではなく、もっと遥か遠く、隣の恒星系まで飛んでいくためのもの…アラタたちネオテニイが何百年も生きられる新人類であることが、超長距離航行に耐えうるために必然性のある設定であったこと。麒麟の事故はヴァシミール発明を危険視する天上人の画策ではないか。「東京タワー」と祇園さん。

少しずつ、結末に向けてパズルのピースがはまってきてますねー。

このまま、みんなで協力してVASIMRで隣の恒星系まで行っちゃうのか、もう一捻りあるか…。

人類が耐えられない真実とは何か。リュカが見たものなんでしょう。「神」になったら知ることができる「真理」(天上人の科学技術)にも通じるんでしょう。

6巻は、幼なじみ4人が再集結するのもよいし、シーザーとジジのそれぞれ大人になった感じもよい…。4人+ジジの、すこしずつ変わっていく関係性と、変わらない関係性、見応えあります。

ダフネーが地球を見ると自分だけの原風景が見えるという設定も少し気になったな。ジジの原風景は地球の誕生を思わせるものだった。ダフネーには、生命の起源たる力というか能力があって、それが鍵になってラストには現在のカーストがひっくり返るんじゃないかなぁという気がする。ルイの描いた地球を抱くジジ(「聖母子像」)もダフネーが新世界のマリアになるという伏線だと思う。