その可能性はすでに考えた
カルト宗教団体の集団自殺事件の唯一の生き残りの少女の依頼、首を斬り落とされた少年が自分を抱えて運んでくれた記憶、事件の真相は?
人知の及ぶあらゆる可能性をすべて否定できればそれは奇蹟といえる、 奇蹟が存在することを証明するために、すべてのトリックが不成立であることを探偵が証明する・・・
このミステリがすごい!2016年版にランクインしており、上記のあらすじを読んだときは「おお!これは面白そう!」と思ってアンチミステリ好きとしてはワクワクして本を開いたのですが、読後の感想としてはイマイチでした。
基本的に論理に穴だらけだし、でもこの推理合戦では論理の穴については「可能性があればよい」ので不問、というルールなのでまあ良いんだけど、なんか「え?それがアリならこれは?」とか色々考えちゃってモヤモヤ。そもそもラノベ的なキャラクターが苦手だからノリについていけないっていうのもあるのかも。
あと単純に、あらゆる可能性を否定できれば…というテーマからするともうちょっと色んなミステリの定番トリックやトンデモトリックを列挙して否定していくのが見たかったのかもしれない。