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夜になっても遊びつづけろ

青野くんに触りたいから死にたい 7巻

 

青野くんに触りたいから死にたい(7) (アフタヌーンKC)

青野くんに触りたいから死にたい(7) (アフタヌーンKC)

  • 作者:椎名 うみ
  • 発売日: 2020/09/23
  • メディア: コミック
 

 青野くんに触りたいから死にたい 7巻感想(ネタバレあり)

 

7巻も凄まじかった〜〜、四ツ首様篇決着、民俗ものホラーとしてもよくできてるんだけど、夢の中の深層心理、悪夢感の描写うますぎる。青野くんと優里ちゃんの甘い新婚生活(えろい)、幸せすぎて終わりが怖いって読者も思いながらのカニバリズムDV展開で二人の関係性を比喩してるの、怖くて切なくて苦しくて、しんどい…。青野くんと優里ちゃんの間には、ずっと破滅と別れの予感が漂っている危うさがあって。急に咲き乱れるお花が綺麗で怖い。

しかし1話を読んだときにこんな話だと思わなかったよね、思えばいつのまにか遠くまで来て…という感慨ある。

優里の家の毒親毒姉描写がまた出てくるけど、機能不全家族の子どもである主人公が、少しずつ認知の歪みから解放されて強くなっていく話でもあるの、よかった。

 

7巻でもまた気になる伏線がちょいちょいありましたね。

・希美ちゃんの大おばあちゃんの「本当はね こういうこと(穢れの仕事?)は刈谷の家にやらせるんだよ」「(優里は)もうお役目を頂いてる 中でだいぶ育っているだろう」

・「幽霊は招かれなければ入れない」ことに関するパラダイムシフトとは。

 

 

 

 

 

きみを死なせないための物語 6巻

 

ネタバレ感想

 

またおもしろくなってきたー!

ロケットエンジンは、地球に帰還するためではなく、もっと遥か遠く、隣の恒星系まで飛んでいくためのもの…アラタたちネオテニイが何百年も生きられる新人類であることが、超長距離航行に耐えうるために必然性のある設定であったこと。麒麟の事故はヴァシミール発明を危険視する天上人の画策ではないか。「東京タワー」と祇園さん。

少しずつ、結末に向けてパズルのピースがはまってきてますねー。

このまま、みんなで協力してVASIMRで隣の恒星系まで行っちゃうのか、もう一捻りあるか…。

人類が耐えられない真実とは何か。リュカが見たものなんでしょう。「神」になったら知ることができる「真理」(天上人の科学技術)にも通じるんでしょう。

6巻は、幼なじみ4人が再集結するのもよいし、シーザーとジジのそれぞれ大人になった感じもよい…。4人+ジジの、すこしずつ変わっていく関係性と、変わらない関係性、見応えあります。

ダフネーが地球を見ると自分だけの原風景が見えるという設定も少し気になったな。ジジの原風景は地球の誕生を思わせるものだった。ダフネーには、生命の起源たる力というか能力があって、それが鍵になってラストには現在のカーストがひっくり返るんじゃないかなぁという気がする。ルイの描いた地球を抱くジジ(「聖母子像」)もダフネーが新世界のマリアになるという伏線だと思う。

ルポルタージュ-追悼記事- 3巻

 

ルポルタージュ‐追悼記事‐(3) (モーニング KC)

ルポルタージュ‐追悼記事‐(3) (モーニング KC)

 

ルポルタージュ 3巻、完結です。

 

売野機子さんはとっても好きな作家さんなんですが、うーん。作家さんご本人も気にされていたっぽかったけど、タイミング的に今年は、「無敵の人」のテロ事件みたいのが続けてあって。登戸の通り魔事件、京アニの放火事件。京アニの事件については、被害者の実名報道の是非で話題になったのも記憶に新しく。

追悼記事って名目で被害者のプライベートまで丸裸にするルポルタージュ連載を新聞社が仮にやったら、滅茶苦茶に炎上するだろうなぁ…。という感想がフィクションながら正直最初に頭に浮かんだ。被害者一人ひとりに人生があって、それを伝えて、知ってもらったり想像してもらい、追悼するため、という理屈になるのでしょうし、作品の中ではそれが遺族や犯人に対し実際そのように役立てられているんだけど。まあ実際やだよね。

あと大量殺人犯の「無敵の人」をどう描くかっていうのがこの作品の重要なポイントだと思うんだけど、これも丁寧さに欠ける気がしてイマイチだった。ステロタイプだし、殺人犯がけっきょく一番救われている気がして。

聖さんと絵野沢ちゃんはかわいくて好き。

FINAL SPANK HAPPY “mint exorcist” release party

FINAL SPANK HAPPY “mint exorcist” リリースパーティー

2019.9.25 @代官山Unit

 

最終スパンクハッピーのアルバムリリパ!

アルバム収録の新曲も、大好きなインターナショナルクラインブルーも、フロイドと夜桜も、フィジカルも聴けて満足〜。浄化〜。

踊れる曲もいいけど、新曲の「共食い」、「太陽」の流れが仄暗く大人のエロい感じで素敵だったー。

 

アルバム「mint exorcist」ももちろん買いました。終演後に買ってそれからサイン会の列行ったらすごい列だったけど、そりゃライブまで来るようなファンは全員買うしほぼ全員サイン並ぶよね。。(会場でアルバムアートワークの祖父江慎さんお見かけしました。)

「好景気のニューヨークの株主総会みたいな雰囲気」

 

今日改めて、通してアルバム聴いてみたけど、大人になったスパンクハッピーという感じです。肩の力の抜けた、と言いますか(音楽は皆さんが考えてるよりずーっと簡単じゃないスカ)。そうだね、銀座のラデュレのサロンドテで見る白昼夢のような。

青春知らず、メンヘラ知らず。というのは、青春と病理について歌わない、ことの宣言なのでしょうか。

私は二期スパンクス原理主義者からスタートしたものの、ODの最終スパンクハッピーも別物として大好きで、でもアルバム曲の中ではやっぱ若干の二期テイストな世界観を感じる「エイリアンセックスフレンド」が一番好きかも。あとカバーだけど「tO→Kio」。

世界で一番、俺が〇〇 1〜7巻

 

 

このマンガは4巻あたりからの畳み掛けるような怒涛の展開がほんとすごくて。

除村文香さんはマジでやべー女だけどリアル、ダメ男に引っかかる思考回路が。

アッシュのクズ男だけど根は良いやつっぷり(ただしバカ)も、ワープアたろちゃんのお人好しさと切実な負け組感も、結構いる感じ。そう思うと柊吾がある意味一番、漫画スペックなキャラかもね。過去含め…

柊吾とナナミのラブストーリーのタームは個人的にはあんまり興味がないんだけど、グイグイ推して来るなー。

たろちゃんにようやく変化の兆し、は良い方に行って欲しいけどまた裏目に出そう。今のとこ、この漫画で一番可哀想なのたろちゃんのお母さんと妹では?たろちゃんは頑張ってほしいなー。

7巻は不意打ちでまたサイコパス女が出てくるプチどんでん返しが。

そして唐突な過去編突入?小学生のしゅうごくんのゲーム気になる。火事の事件とも絡んで来るのかな?と思うけど火事については7巻で先に答え合わせがあったからねえ。ってか今更だけどこの漫画、彼が主人公なのね。

 

FINAL SPANK HAPPY mint exorcist tour (pre-release)

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FINAL SPANK HAPPY mint exorcist tour(pre-release)

2019.5.31 @代官山Unit

 

楽しみにしてたSPANK HAPPYの単独ライブ!

キュートでストレンジな、夜のポップス

踊れないダンスミュージックで踊る大人たち

パンを配るOD

 

アンコールの、けもの「tO→Kio」のカバーが美しくてとっても良かった。

アルバムにも入るみたいだから楽しみ。

「銀座の街に革命が起こったら どのブランドを着て戦おうかな」の答えが、アレキサンダー・マックイーンに捧げます、なのかな。

 

ライブ後のDJタイムもとっても選曲が良くて、

帰ってからプレイリスト作って余韻に浸ってます。

 

スパンクハッピーとチェキが撮れる令和元年。

青野くんに触りたいから死にたい 5巻

 

青野くんに触りたいから死にたい(5) (アフタヌーンKC)
 

青野くんに触りたいから死にたい、5巻感想ぽつぽつと。ネタバレあります。

 

 

・街灯のシーンがエモさ炸裂かつ、ほの怖くて(背景…!)好きだなぁ。

この漫画、ある種ドラマティックなシチュエーションの恋愛の切なさがエモーショナルに描かれる一方、ホラー部分がロジカルなルールにのっとっている(美桜ちゃんはミステリーでいうところの探偵役)ところが、物語の強度が高いよね。

・しかし青野くんも優里も家庭環境が地獄だね。恐らく青野くんは、母親に幼い弟を捨ててくるよう命じられて、一度従ったけどやっぱりできずに閉館間際に戻ってきて、弟は守るため祖父母宅に連れて行く。その後の母親と二人暮らしから母親自殺までにまた闇の深い地獄がありそう。

・あと5巻で好きなシーンは優里と藤本くんがお互いの良いところを褒め合って、藤本くんが照れてるところです。藤本くんは絶対優里に惚れてる感じだけど、優里は死んでも永遠に青野くんが好きだから、このルートないんだよね…。

・蒼太が遊んでいる誰か、攻撃的な悪霊、あれは何なんだろう、あれが四ツ首様、すなわち生け贄を必要とする悪霊なんだろうか。結菜ちゃんが「変な人達」と言ってるので複数の悪霊の集合体なの?

・×印の意味は、優里が青野くんに捧げた命の量がある一定のレベルを越えたことの警鐘だと。

美桜ちゃん曰く「青野くんが優里ちゃんのお腹で受肉するみたい」…

キリスト教的な意味の受肉というより、そのまま霊体が、身体を持ってフィジカルに実体化することを言っている感じ? 

・青野くんが姿を見せなかった間、「ずっと側にいた」「一番近いところ」「暖かい場所でうたた寝」していたっていうのは、優里ちゃんのお腹にいた、もっと直接的に言うと子宮?って思った。子どもから見える怪物バージョンの青野くん、優里とへその緒みたいなので繋がってたし…。

・少し気になるのは、黒青野くんが「鉄平は3回俺を間違えた」と言ってるけど、鉄平が「お前藤本か?」みたいなことを言ってるのは2回だけ。じゃああと1回は何のことを言ってるのか?過去のこと?